4月の牡丹の手入れ
一年のなかで、一番育ち盛りの季節です。つぼみがほころび始めたら、水の管理に十分注意して下さい。
庭植え牡丹の手入れ
もう防寒の必要はありませんので、敷きわらを取り除きましょう。
そして、つぼみから花びらがのぞき出したら、支柱を立ててください。
水は通常必要ありませんが、土がかなり乾いているような場合には、午前中にたっぷりとやりましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
鉢は、日当たりの良い場所に置きますが、つぼみが開花し始めたら、雨や直射日光の当たらない軒下や室内に移し、支柱を立てましょう。
水は2日に1回が目安ですが、土を乾かさないように十分注意してください。
病害虫の防除
つぼみを持ち始めたら、Zボルド 600倍液を、葉の表と裏、そして幹に十分散布してください。
5月の牡丹の手入れ
品種によって開花に差はありますが、通常、5月上旬か中旬頃に見ごろを迎えます。
庭植え牡丹の手入れ
水は通常必要ありませんが、土がかなり乾いているようなら、午前中にたっぷりとやりましょう。
また開花後は、お礼肥として、水で練った油かす2:骨粉1を、1株当たり半握り程度すき込み、花が散りかけたら精力を浪費させないように花を切り取ってください
鉢植え牡丹の手入れ
水は毎朝1回が目安です。開花後は庭植え同様、お礼肥をし、花が散りかけたら花を切り取ります。
病害虫の防除
様々な病気が発生しやすくなりますので、花を切り取った直後と1週間後の2回、ダイセン水和剤 500倍液やベンレート水和剤 1500倍液などを、十分に散布してください。
6月の牡丹の手入れ
今月は、牡丹にとって高温・多湿の嫌な時期を迎えます。
梅雨に入ると、病害虫が発生しやすくなりますので、薬剤を散布しなければなりません。
庭植え牡丹の手入れ
梅雨の時期には、水はけに注意してください。
根本に水がたまるような場合には、浅い溝を掘って、流れるようにしましょう。
水は、通常必要ありません。
鉢植え牡丹の手入れ
鉢は、日当たりと、風通しの良い場所に置きましょう。
水は、土の表面が白く乾き始めたら、たっぷりとやりましょう。
病害虫の防除
様々な病気が発生しやすくなりますので、Zボルドウ600倍液を、葉の表と裏、そして幹に十分散布してください。
7月の牡丹の手入れ
比較的乾燥には強い牡丹ですが、高温多湿の時期には、根腐れ起こしやすいので、注意が必要です。
庭植え牡丹の手入れ
梅雨明け後は、高温と乾燥を防ぐため、すだれなどで西日を避ける工夫と、「敷きわら」をしましょう。
水は通常必要ありませんが、晴天が1週間以上続く場合には、早朝か夕方にたっぷりとやりましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
西日の当たる場所や、直射日光の当たるコンクリートの上には、鉢を置かないようにして、水ごけなどで鉢の表面を覆いましょう。
水は1日1回が目安です。
病害虫の防除
梅雨明け後、1週間以内にベンレート水和剤1500倍液か、Zボルドウ600倍液を、葉の表と裏、そして幹に十分散布してください。
また、テッポウ虫が幹に入るのを防ぐため、株元にダイシストン粒剤を1〜2cまいてください。
8月の牡丹の手入れ
7月とほぼ同じように、管理してください。
庭植え牡丹の手入れ
まだ、「敷きわら」をしていない方は、すぐにしてください。
土は、乾燥気味に管理しますが、晴天が数日続いた時には、早朝か夕方にたっぷりと水をやりましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
7月同様、乾燥を防ぐため、鉢の表面に水ごけなどを敷き、毎日水をやりましょう。
特に晴天の日には、朝と夕方の2回にします。
また、葉の色が悪いときには、毎週1回、水のかわりに液体肥料(NPK:5−10−5)の 500倍液をやりましょう。
病害虫の防除
テッポウ虫が幹に入るのを防ぐため、株元にダイシストン粒剤を1〜2cまきましょう。
9月の牡丹の手入れ
今月から10月にかけては、葉の付け根の芽が段々大きくなり、葉と花の芽に分かれます。
そして地上部は、生育の終期となる一方、地中では、新しい根が盛んに出始める時期となります。
庭植え牡丹の手入れ
水は、新根の発達を促すため、週に1〜2回、乾き具合を確かめて、早朝か夕方にたっぷりとやりましょう。
また、芽に養分を十分行き渡らせるため、葉を付け根から切り取り、下旬ごろに水で練った油かす2:骨粉3の有機肥料を、1株当たり2握り程度すき込みましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
水は、1〜2日に1回、午前中にやりましょう。そして庭植え同様、葉を付け根から切り取り、下旬ごろに庭植えと同じ有機肥料を、ピンポン玉の大きさにして1鉢当たり2個程度、鉢の表面に置きましょう。また、今月下旬から10月上旬は、庭への植え替えに最適な時期となります。
病害虫の防除
今月から10月にかけては、ミノムシが芽を食べ荒らす時期なので、見付けたら取り除きましょう。
10月の牡丹の手入れ
暑くも寒くもなく、牡丹がもっとも好む季節の到来です。
病害虫の防除は、特に必要ありません。
庭植え牡丹の手入れ
6・7月に施した「敷きわら」を取り除きましょう。
水と肥料は、特に必要ありませんが、9月下旬に肥料を施していない場合には、すぐに水で練った油かす2:骨粉3の有機肥料を、1株当たり2握り程度すき込みましょう。
また、葉が黄色に変わり始めたら、せん定しましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
せん定するまでは、日当たりの良い場所に置きますが、せん定後は、どこに置いても構いません。
水は、2〜3日に1回が目安ですが、土に十分湿り気があるうちは、必要ありません。
また肥料は、先月下旬に施していない場合のみ、すぐに庭植えと同じ有機肥料をピンポン玉の大きさにして1鉢当たり2個程度、鉢の表面に置きましょう。
11月の牡丹の手入れ
この時期は、自然に葉が落ち、枝だけの姿になります。
庭植え牡丹の手入れ
水は必要ありません。肥料も通常は、必要ありませんが、幹が細いとか、葉の黄化が早かったとか、今年の生育が思わしくなかった株には、液体肥料(NPK5−10−5)の500倍液を、1株当たり1g程度、1週間おきに2,3回やりましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
そろそろ冷え込みますので、日当たりの良い軒下など、比較的暖かい場所に置きましょう。
ただし、12月までは、寒さに当てる必要がありますので、室内には入れないで下さい。
水は、1週間に2回が目安ですが、今年の生育が思わしくなかった場合には、庭植えと同様に、液体肥料を水の代わりにやりましょう。
病害虫の防除
カイガラムシを見付けたら、歯ブラシなどで取り除きましょう。
12月の牡丹の手入れ
普通の春咲き牡丹は、完全に越冬の状態に入ります。
明るい日差しを必要とせず、じっと寒い環境に耐え、わずかな水分を吸収するだけで、これまでに蓄えてきた養分を消費していきますが、春に花を咲かせるには、この「越冬の寒さ」が、必要不可欠なのです。
病害虫の防除は、必要ありません。
庭植え牡丹の手入れ
土が凍結する時期を迎えたら、株の周りに「敷きわら」をしましょう。
若木の場合には、特に必要です。
なお、水と肥料は通常必要ありませんが、風の強い場所では、時々敷きわらの下の状態を確かめ、かなり乾いているような時には、午前中に水をやりましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
風や寒さの厳しい所では、風を避けられる、比較的暖かい場所に置きましょう。
また、土が凍結する時期には、水ごけを敷いたり、凍結しない室内などに入れたりして、対応してください。
水は、1週間に2回が目安ですが、肥料は特に必要ありません。
10月の牡丹の手入れ その二
せん定の方法
今年成長した枝、一本につき、花芽を一つか二つ残しち、枝をせん定します。ただし、今年成長した枝が、細い場合のは、一つだけ残します。また、この時、形を乱している枝があれば、一緒にせん定してください。
注意事項
今年、花を付けなかった枝は、一番上の芽が花芽ですから、この芽は、絶対にせん定しないでください。
1月の牡丹の手入れ
この時期の牡丹は、葉がなく、枝と芽だけの状態で、じっとしています。
寒さには比較的強い方ですが、土が長期間凍結しているような状況は、好ましくありません。
庭植え牡丹の手入れ
先月、株の周りに、土に乾燥と凍結を防ぐ「敷きわら」をしなかった方は、急いでしてください。
水と肥料は、通常必要ありませんが、中旬頃には、土の酸性化を防ぐため、苦土石灰を1株当たり軽く1握り程度与え、ごく浅く耕しましょう。ただし、2年に1回が目安です。
鉢植え牡丹の手入れ
鉢は、土が凍結しない、比較的暖かな場所に置きましょう。
水は、1週間に1回が目安ですが、むやみに与えず、状態をよく見て、土の表面が白く乾いているようなら、午前中にやりましょう。
ただし、厳しい寒さが数日続くような場合には、乾かし気味に管理しましょう。
肥料は特に必要ありません。
2月の牡丹の手入れ
寒い日が続いていますが、気温が上がれば、すぐにでも芽を吹く状態にあり、寒さが峠を越す2月下旬には、根の働きが活発になり、水分と肥料分を盛んに吸収します。
庭植え牡丹の手入れ
先月、2年に1度が目安の苦土石灰を施さなかった方は、土の酸性化を防ぐため、急いでしてください。
水は、必要ありません。
鉢植え牡丹の手入れ
鉢は、土が凍結しない、比較的暖かな場所に置きましょう。
肥料は、特に必要ありませんが、庭植え同様、苦土石灰を1鉢当たり半握り程度、土の表面に施しましょう。
水は、1週間に1回が目安です。
病害虫の予防
春以降の病害虫を防ぐため、石灰硫黄合剤の 20倍液を、1回散布しましょう。
特に昨年」、花びらや葉などに、暗褐色のはん点が出たり、秋の葉の枯れ具合が早かったりしたものには、大変効果的です。
3月の牡丹の手入れ
気温の上昇とともに、芽が膨らみ始め、早ければ3月下旬に、若葉の間からつぼみが顔をのぞかせます。
病害虫の防除は、特に必要ありません。
庭植え牡丹の手入れ
寒さの心配はなくなりますが、周りの庭木の手入れの際には、日当たりが良くなるように配慮しましょう。
水は通常必要ありませんが、かなり乾いているようなら、午前中にたっぷりとやります。
また、根の働きが活発になりますので、肥料は早めに施してください。
水で練った油かす2:骨粉1を、1握り程度、すき込みましょう。
鉢植え牡丹の手入れ
鉢は、日当たりの良い場所に置きましょう。
水は、1週間に2回が目安ですが、暖かくなるにつれ、乾きやすくなりますので、注意が必要です。
また、肥料は、庭植えと同じ分量を、1鉢当たり、2〜3か所に分けて施してください。