秋の植付けの手順
時期は9月上旬〜10月下旬に
秋の訪れの早い北国では早めに、南国では多少遅れても心配ありません。春から夏までの植付けは絶対に禁物で、秋以外は移植も駄目です。
 
     
場所は排水の良い肥えた所に
ぼたんは湿地に弱く、乾燥にはいたって強い植物なので、排水の悪いところでは必ず盛り土して植えます。植え穴の大きさは苗の大きさにより異なりますが、苗の根を丸めることなくまっすぐに伸ばせる程度とします。
穴の深さは、排水の良い所では地面より30〜50cmくらい掘り下げ、排水の悪い所ではまったく掘らずに盛り土とします。
 
 
     
植え付け時の肥料
以前から植える計画があるときは、春から秋にかけて植え付け穴を作り1穴あたり腐葉土を3〜5リットル、発行油粕を200〜300gくらい入れて底の土とよくかき混ぜ、空鉢等を埋め込んでおくと最も理想的です。
秋に空鉢を掘り出しその穴に苗を植え付けますと、春から秋にかけて施しておいた肥料はよく土となじんでおり、すぐにボタンに吸収され容易に活着します。
それらの備えがなく、秋の植え込み直前に穴を作る場合、腐葉土や油粕の量は前記の植え穴作りと同じでよいのですが、肥料が発酵するときにガスが発生しますので、その害を防ぐために間土を入れます。
そして苗の根を四方八方に広げ、土と根が密着するように丁寧に土を入れてやります。
 
 
     
もっとも大事な自根発生
市販の苗は年数も若く、また、大抵のものは芍薬の根に接ぎ木をしたものです。芍薬根のままのぼたん樹はせいぜい10〜15年くらいしか成育せず、いつのまにか枯死してしまいます。ぼたん本来の幹から発生した自根の樹は、永年の生育を続けます。そのためには、芍薬との接ぎ木した部分から5〜10cmくらい土をかけてやればよいのです。図を参考の上、必ず自根の発生を促されるようお勧めします。
以上で秋の植付けは終了です。しかし、苗の入手は秋のみとは限りません。むしろ春の花どきに好みの色を選んで求められることのほうが多いと思います。春に苗を入手されるときは、必ず秋に鉢上げした鉢植えを求められることです。春の花どきにコモや麻布等で寝巻しした苗を園芸店の店先で見かけることもありますが、これらは決して健全に育つことはなく、万が一活着したとしても数年後には枯れてなくなってしましますのでご注意ください。
 
 
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